中国では、微信支付(WeChat Payment)も支付宝(Alipay)も大変便利なのですが、どうしても心配になるのはセキュリティー面です。
過去の記事に、以下のようなコメントを戴きました。
微信支付は支払いが便利と言うことは分かりましたが、ひとつ心配があります。もしスマホ(智能手機)を紛失したり盗まれたりした場合、勝手に微信支付で支払われると言うことはないのでしょうか?スマホは指紋認証やパスワードが無くても誰でも開けるとします。
日々便利に使っていると、落としたり盗まれたりした時のリスクを忘れがちですが、ある意味、財布を落とすのと同じ(銀行カードと紐付いているのでそれ以上)くらい大変なことですので、事前にできる対策はしっかり取っておくに越したことはありません。
ここでは、微信のセキュリティー対策について取り上げます。
目次
スマホに指紋認証やパスコードロックを設定していない場合
戴いたコメントでも指摘されていた通り、スマホに指紋認証もしくはパスコードロックを設定していなかった場合、落としたり盗まれたりした際、最悪、勝手に微信支付で支払われる可能性は“あり”ます。
特にここ中国において、盗まれた(落とした)物が戻ってくることはまず“ない”と考えた方がいいでしょう。
ですから、よほどの事情がない限り、スマホ本体にパスコードロックを設定しておくことを強くお勧めします。
しかし、アプリ側にもセキュリティー項目が用意されていますので、本体にパスコードを設定しない場合、最低でもこちらは設定しておきましょう。
微信アプリのセキュリティー設定
WeChatアプリ内には、支払い時に必要な、基本となる数字6桁の「支払いパスワード」がありますが、少額決済の場合、パスワードの入力は省略できます。
それで、さらに2種類のセキュリティー項目が用意されています。
- パターンパスワード
- 指紋で支払う
指紋認証機能があるスマホ(智能手机)
iPhoneならば、5S以上の指紋センサー(Touch ID)が付いている機種、その他のスマホでも同等の指紋認証機能が搭載されているスマホなら、アプリ内の設定をONにすることで、支払い時のセキュリティーを高めることができます。
パターンパスワード
指紋認証機能がないスマホの場合でも、パターンパスワード設定をONにすることで、リスクを幾分かは低減できます。
パターンパスワードの設定方法
1.微信アプリの「本人」タブから、「ウォレット」を選択
2.画面右上の「…」マークをタップ
3.ポップアップの中から「パスワード管理」を選択
4.「パターンパスワード」を選択
5.「支払いパスワード」6桁の数字を入力
6.任意の「パターンパスワード」を2度入力
以上が「パターンパスワード」の設定手順となります。
パターンパスワードを設定する利点
最低でも「パターンパスワード」を設定しておけば、第三者がすぐに解除することは難しくなります。
さらに、指紋センサー(Touch ID)とパターンパスワード、あと本体にパスコードロックも設定しておけば、仮に紛失したり盗まれたりしたとしても、「微信钱包」を勝手に利用されることは、かなりの程度で回避できるでしょう。
こうしておけば、端末が手元にないことに気づいた時点で、サービス提供元に連絡して、機能を止めてもらい、最悪の事態を回避することができます。
実際の使用感
さて、今朝「全家(ファミリーマート)」で試してみましたが、支払いの際に「パターンパスワード」の入力が必要なことを確認しました。
流れとしては、まずiPhoneのパスコードを解除して(わたしは未だに、iPhone 5を使っているので、数字を手入力)、WeChatアプリを起動し「ウォレット」を選択、「パターンパスワード」を入力し、「クイックペイ(QRコード)」を表示する、という非常に面倒くさい手順になってしまいますが、これで、微信钱包を勝手に使われてしまうというリスクはかなり低減できるはずです。
まとめ
「微信钱包(WeChat Payment)」は、支付宝と並んで、もうこちらでは一つのインフラとなっており、大変便利ですが、予期せぬ事態に備えて、自分でリスクマネジメントしておくことの大切さを改めて考えさせられました。
コメントをくださった、「北京市N氏」さんに感謝すると共に、今後WeChat Payを使ってみたいけど、セキュリティーが不安、という方のお役に立てれば幸いです。
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カテゴリ: ソーシャルネットワーキング
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